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1st ViVID Village -セイチェレ-

ViVID Village

の変遷

ViVID Sekyere Village

1. セイチェレの基本情報

セイチェレはガーナの第二の都市であるクマシの郊外にある小さな村です。セイチェレには5000人の住民がいますが、その中でも80%が自給自足で農業を営み、20%が非正規雇用で働いています。市場が開催され村が賑やかになる金曜日には近くのコミュニティであるバンコ、エイクロフォンソ、オヨーコー、ダディーズから多くの人々が物を売買しにセイチェレを訪問します。セイチェレの市場はさほど大きくありませんが、年中近隣のコミュニティから訪問客が訪れます。その数は金曜日には最大で250人程、平日でも50人ほどにのぼります。

2. セイチェレの社会課題

A. 水

セイチェレには上下水道が整備されていないため、コミュニティ住民は3か所の井戸で水汲みをします。彼らに手洗いの習慣がなく、コロナウイルスやその他の感染症に対する予防が十分ではありません。

B. 貧困

セイチェレでは、農業以外に安定した職業につく機会がありません。それゆえ、すべての教育過程を終えた子供たちはより良い仕事を求めてセイチェレを離れてしまいます。一方で学校を途中でドロップアウトした学生たちにセイチェレには農業以外の職業の選択肢はありません。さらに、彼らはより収益性の高い農業を行うための技術や知識を習得するための資金を十分に持たないため、より多くの作物を効率的に生産し販売することが難しいのです。このため、セイチェレで農業に従事している住民達は貧困に苦しみ、資金不足のため貧困から抜け出すことも難しい状況にあります。

C. 教育

セイチェレには、小中一貫校が3校、中学校が1校あります。セイチェレの学校で働く殆どの先生が、他の町から派遣されてきたセイチェレ外出身者達です。セイチェレでは、7から8割の住民が全教育課程を終了していないと言われています。その要因はいくつか挙げられますが、最も大きな要因は貧困です。貧困と教育問題には強い相関関係があります。セイチェレでは男子生徒の退学率より女子生徒の退学率が高く、特に10代の女子生徒の若年妊娠による退学率が高いことがコミュニティの課題として挙げられます。彼女たちは十分な収入を得るための技術を身につけることができず、彼女達の子どもや家族もまた困難な状況に陥り、貧困の負のサイクルから抜け出せなくなっています。さらに、セイチェレの社会課題の例として、薬物やアルコールに依存している一部生徒が存在するということが挙げられます。薬物やアルコール依存するのではなく、スポーツや音楽を通して友人たちと楽しめるような娯楽環境を整えることも必要です。

D. 農業
セイチェレでは、人口のおよそ8割の人々が農業で生計を立てています。そのほとんどが作物農家で、ヤマイモ、トウモロコシ、オオバコ、コメを栽培している農家が多く存在します。農家のおよそ35%が家畜を所有しており、ニワトリが最も一般的な家畜です。
基本的に、農家は作物をセイチェレかエフィダシーのマーケットで販売します。農家のおよそ40%は日雇い労働者で、10 - 20%の農家が労働者を雇うだけの経済力を保持しています。。

セイチェレには農業組合はココア組合が一つ存在し、組合は6つのグループで構成されています。ひとつのグループは30人以上で構成され、利益はグループで共有せず、各家族の土地で得られた収益はその家族の収入となります。これらのグループは、政府から殺虫剤を得るために構成されており、殺虫剤等が必要な際にミーティングを行い、殺虫剤の料金のみ集金します。
 

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3.セイチェレ診療所

セイチェレ診療所はアメリカのPeace Corps(アメリカの青年海外協力隊)のボランティア管理のもと、日本大使館から出資を受け、1997年に設立された公共の診療所です。この診療所がセイチェレで唯一の医療機関なので、セイチェレ住民にとって必要不可欠な医療センターになります。現在は、この診療所でマラリアなどの感染症を治療をしたり、自然分娩を行ったりすることができますが、この診療所ができる前は、コミュニティ住民はエフィダシーと呼ばれる町まで治療に通う必要がありました。現在でも診療所には医師免許を持った医者はいませんが、政府から派遣された11人のナースと1人の医療助手が勤務しセイチェレの医療を支えています。。患者はマラリアや下痢、高血圧、咳などの治療や出産、検査のために診療所に訪れます。診療所では患者の治療だけでなく、HIV/AIDSについての教育も行い、住民達の多くがHIV/AIDSについて正しい知識を持っています。
セイチェレ診療所によると、2019年には916人のマラリア患者が発生し(図1)、80人が診療所で出産しました(図2)。

セイチェレ診療所外観

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図1:セイチェレでのマラリアの患者数(2019年)

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図2:セイチェレ診療所での出産数(2019年)

4. ViVID Sekyere Villageのコミュニティー支援センター

ViVID セイチェレ事務室

ViVID Sekyere Villageの管理事務所

ViVID インターン / ボランティア 宿泊ルーム

ViVIDインターン/ボランティアプログラムの参加者が使用できる部屋を提供します。

ICT センター

定期的にICTセミナーと子供向けワークショップを提供します。また、地域住民にインターネットカフェとして開放します。

図書室

地域住民に図書室を提供し、自習学習できる場所を提供します。

レクチャー・セミナールーム

レクチャー/セミナールームを複数の目的で開設します。

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