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  • 執筆者の写真ViVID

Vol.1. 「ガーナのコロナ感染症対策と現状」(2020/05/06)




日本では、緊急事態宣言の約1ヶ月延長が決定されましたね。

新型コロナウイルス感染症対策事業: ''Fight COVID-19 with ViVID''広報の一環として、ほぼ隔日でガーナの情報をお伝えする「おうちでガーナ」、第一回目は、ViVID新メンバーのアモアがガーナのコロナ感染症対策と現状についてお伝えします。


アジア、欧州と感染者が拡大していったコロナウイルスですが、ガーナ政府の初期対応はとても迅速でした。3月12日に国内で欧州旅行者から感染者が確認されてからわずか5日後の17日、国境を封鎖し感染の疑いがある外国国籍の旅行者の入国を制限しました*1。残念ながら、他国同様ガーナ国内でも感染者数が日に日に増加してしまい、政府は3月30日に特に感染者の多かったアクラ首都圏およびクマシ都市圏でロックダウン(外出禁止措置)を発令しました。脆弱な医療体制の中、市中感染が広がれば瞬時に医療崩壊することを恐れた政府は、検査能力の強化を対策の主軸としました。その結果、検査実施件数ではガーナはアフリカの中で唯一6万件を超え、100万人当たりの検査実施件数においてはアフリカで1位、さらに死亡率を0.01%以下にとどめています(5月5日時点)*2。しかし、感染者数が増加し感染者増加率も上昇する中、ガーナのアクフォ=アド大統領は国民に向けた演説で4月20日から部分的ロックダウン(外出禁止措置)を解除すると発表しました*3。


なぜガーナは感染者数・感染者増加率ともに上昇する中、ロックダウンを解除することになったのでしょうか?


ガーナ国民の大半は個人商店や運転手、建設業などのインフォーマルセクターで働いています。ガーナ政府は、ロックダウン政策を施行する一方で、国民に休業補償や手当てを十分に支給することができず、1日の生活費をその日の労働で賄っていた日雇い労働者は、感染症の恐怖に加えて空腹の恐怖に直面することなりました*4。アフリカ最速でロックダウン解除という決断は、新型コロナ感染症予防対策と貧困層救済の狭間でのガーナ政府の苦渋の決断といえるでしょう。


現在ロックダウン解除から2週間が経過しました。残念なことにこの2週間で2000人近い新規感染者が発生しています*5。ViVIDはセイチェレでの感染者発生と感染拡大を防ぐため、大急ぎで緊急プロジェクトを準備しています(クラウドファンディングも準備中です!)。



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