Vol.4. 「野口記念医学研究所 in Ghana」(2020/05/11)
- ViVID
- 2021年4月9日
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新型コロナウイルス感染症対策事業: ''Fight COVID-19 with ViVID''広報の一環として、ほぼ隔日でガーナの情報をお伝えする「おうちでガーナ」。第4回目は、アモアより黄熱病研究の末ガーナで没した野口英世とガーナの野口記念医学研究所(通称:野口研)についてお伝えします。
日本でガーナの事知ってる?と尋ねると、大抵「チョコレート」「ニャホニャホタマクロー♪」「野口英世」と返ってきます(順不同、アモア調べ)。
細菌学者の野口英世がガーナで黄熱病の研究中に自身も罹患し、その地で客死したことはあまりにも有名です。ガーナの首都アクラには野口が遺した想いとガーナの人々からの野口に寄せる敬愛により、1979年に日本の対アフリカ医療支援の象徴となる野口記念医学研究所(野口研)がガーナ大学内に設立されました*1。ガーナでは、マラリア、HIV/AIDSなどの感染症が、主要疾病の7割以上を占めており*2、感染症研究・対策の強化はより良い社会基盤構築のための重要要素とされてきました。野口研は設立以降、長年に渡る日本の無償資金協力・技術協力により研究能力が向上し、現在では西アフリカ地域をはじめとする国際的な感染症対策課題に貢献しています。設立以降、ガーナだけでなくサハラ砂漠以南の感染症研究・対策の拠点として重要な役目を担ってきました。
しかし、設立40周年を迎えた野口研は施設の老朽化や研究スペースが手狭になるなどの問題がありました。そこで新たにJICAは無償資金協力によって、昨年3月に「先端感染症研究センター」が完成され、さらにパワーアップした野口研ではガーナだけでなく西アフリカ全域から感染症研究者を招聘して技術移転を行うなどの役割を果たしています*3。「先端感染症研究センター」はエボラ出血熱など感染力が高い病原体の検査が可能な実験室などが整備され、高度で先進的な研究を安全に行うことができ、感染症の早期発見や早期封じ込めを目指しています*3。実は今般のコロナ感染症において野口研は1日2000件~3000件のペースで検査を実施し国内の感染拡大に大きく貢献しています*4。野口英世の死から約100年経った現在でも、日本の無償資金協力とガーナの人々によって、彼の志が受け継がれているのですね。
さらに、アクラのコレブ病院の敷地に野口英世記念館があります。実は2017年にアモアもこの記念資料館を訪問しています(小泉純一郎元総理ややくみつる氏も訪れています)。次回は野口英世記念資料館についてレポートします。お楽しみに!
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*4 https://www.ug.edu.gh/news/noguchi-memorial-institute-medical-research-receives-donation-zoomlion-ghana-limited-support
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