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元オブニロワイフ(外国人妻)によるガーナのクスッと笑えるエピソード
- (元)オブロニワイフ見聞録 -
(写真:筆者 撮影)
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ViVIDサポーター広報のセイムかおりです。
2012年、私はガーナ人の夫との結婚を機に
ガーナという国と深いかかわりを持つことになりました。(現在はシングルです。)
そんな私が、オブロニワイフ(外国人妻)という立場で見て・聞いて・感じたガーナをみ
なさんに知ってもらうために始まった「(元)オブロニワイフ見聞録」。
今回は「アイデンティティー」についてお届けします。
1 アフリカの洗礼を受ける
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私が初めてガーナを訪れたのは、まだアクラにあるコトカ国際空港が建て直される前でし
た。国際空港、それも首都にある国際空港に降り立ったわけなのですが、なんというか、
大陸らしい大らかさを感じずにはいられないというか。
とにかく、今私は「アフリカの太っ腹感」を前面に押し出した歓迎を受けているな。そん
な印象でした。
私の初ガーナは、先に出発していた(当時の)夫に遅れること数週間、後を追ってのガー
ナ入りでしたので入国は一人でした。
空港内、私の先を歩く人たちの後を追って歩いていると、気が付けば空港の外にいた私。
アフリカの太っ腹感を感じずにはいられないのです。
そんなに簡単に空港の外に出るとは思ってもいなかった私。目の前には大勢のガーナの
人々。ずいぶんと多くの人たちが、私の手元に注目していることに気づくまでにはあまり
時間はかかりませんでした。
多くの人たちの視線が集まっていたのは、パスポートを無防備に持っていた私の手。
「Yes, I’m Japanese」口にしませんでしたが、そんな感じ。あまり視線が集中するも
のだから、慌ててパスポートをバッグにしまったことを思いまします。
ここに、少しおもしろいエピソードがあるのですが、空港外で私を迎えに来ていた(当時
の)夫は「She has Japanese passport」という声が聞こえてきたので見てみると、
そこに私がいたそうです。そう、ガーナに日本人はあまり多くありません。
2 アイム ジャパニーズ
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そうなのです。ガーナに日本人はあまり多くありません。そこで、大陸らしい大らかさを もったガーナ人のみなさんにざっくりとしたグループ分けをされた場合、ジャパニーズは チャイニーズと同じグループに分けられてしまうという現象がおきます。
そう、みなさんすでにお察しのように「ニーハオ」と声をかけられるのです。 100%といっても過言ではないレベルで「ニーハオ」と声をかけられます。 ここで、忘れてはいけないことがあります。それは、相手に悪気はないということ。むし ろフレンドリーに「ニーハオ」と声をかけてくれるのです。
すると、心と頭の中ではこんなことが起きます。「え?私日本人です。」
すると、条件反射で口をつくことば「I’m Japanese(私は日本人です。)」
「Ah...I don’t speak Chinese(えっと、私は中国語を話しません。」 笑えるのですが「ガーナで自らのアイデンティティーが確立されていることを身をもって知る。」もう、そんな感じなのです。
このブログのコンセプトには反するような難しいことばですよね。「ガーナで自らのアイデンティティーが確立されていることを身をもって知る。」なんて。 正直「ニーハオ」にいちいち反応していては身が持たないレベルで「ニーハオ」「ニーハオ」と声をかけられるのですが、それでも譲れない「I’m Japanese」の心とでもいいま しょうか。
けど、アフリカ大陸において「日本人も中国人も一括り」って、ある意味正しいかったりするよね という妙な納得感というか。...
けど、アイデンティティーが確立されている私としましては「I’m Japanese」ということが重要なんだよな という、なんていうか、行き場のないというか、やり場のないモヤモヤ。 ただ、モヤモヤするのはよくありませんから。
私の場合は「I’m Japanese」「Ah...I don’t speak Chinese」と片っ端からそんな返事をするのです。
3 そして、その先にある最終形へ
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そんな大らかさがチャームポイントでもあるガーナという国で(アフリカ全般にきっと同じと思われますが)、「ニーハオ」と声をかけられたら「ニーハオ」と返す方が、なにかと便利で安全という先輩の声をきいたこともあります。確かに、それは賢明だと私も思います。
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